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iPhoneのメジャーアプリ計測器の仕組み

iPhoneのメジャーアプリ「計測器」は【視差】を利用して、カメラに映し出した空間を立体的に捉えています。
例えば鉛筆を一本手にとって顔の前に縦に持ってみましょう。そして左右の目を交互に閉じてみると、鉛筆の位置が少し動いたように見えないですか?
人間の目や肉食動物の両目は顔の前についていますが、草食動物の目は顔の両端についています。
顔の前に両目があると、左右の目で見える映像の差(=視差)から脳が空間の奥行きを自動的に計算するので、獲物までの距離感などを捉える必要がある肉食動物の能力につながっています。
逆に、草食動物は外敵の存在をいち早く察知して逃げるために、視野を広くするよう顔の両端に目がつくように進化しました。
iPhoneのメジャーアプリ「計測器」はこの視差の特性を活かし、ものや空間の奥行きをカメラアプリを通じて計算しています。
iPhoneのメジャーアプリ計測器の使い方
では、実際にiPhoneのメジャーアプリ「計測器」を使ってみましょう!
「計測器」アプリを起動する

iOS12のiPhoneで↑のアプリを探してみてください。iOS12にすると自動的にインストールされています。
「計測器」アプリで空間を認識させる


まずはiPhoneを動かし空間の距離感をおぼえさせます。
- 空間全体をカメラで認識させるために、大きくクルクルと動かす。
- iPhoneを平行に動かしさらに空間認識の精度を高めていく。
基本的には、画面上にどのようにiPhoneを動かせばよいかアニメーションで解説があるので、やってみると簡単です。
「計測器」アプリで点と点を結び寸法を測る


キーボードが汚いのは目をつぶってください。
画面のプラスマークを一度タップすると、寸法を測る「始点」に設定されます。その後、測りたい長さだけカメラを動かし、「終点」となる場所に着いたらもう一度プラスマークをタップして測定完了です。
この操作を連続して行うことで、一度に複数の寸法を測ることもできます。
iPhoneのメジャーアプリ計測器の精度について
「計測器」アプリの精度についてですが、お世辞を多少混ぜていうとまぁまぁな精度かなとおもいます。
最初の部屋空間の認識作業でうまく認識ができていればなかなか精度が出ますが、何度か試していると多少のバラツキは正直あります。
ぴったり寸法を測る能力は持ち合わせていないですが、ざっくりとした寸法を測りたいときにはとても便利です。
iPhoneのメジャーアプリ計測器で身長や荷物の大きさを測ってみた
今回、「計測器」アプリを使ってみたきっかけとして、荷物の発送がありました。

ヤマトの宅急便で荷物を送るために縦横奥行きの寸法を測りたかったのですが、すぐにメジャーが見当たらなかったので、ふと思い出して計測器アプリを使ってみました。
上の画像が実際に計測器アプリを使って測った荷物の寸法です。縦5cm×横21cm×奥行き12cmという結果です。
では、このあと捜索して見つかったメジャーを使って性格な長さを測ってみました。
縦 | 横 | 奥行き | |
「計測器」アプリ | 5cm | 21cm | 12cm |
メジャー | 8cm | 23cm | 12.5cm |
誤差 | -3cm | -2cm | -0.5cm |
数cmの誤差は発生しやすいのかなと思います。今回はテスト的に発送荷物を測ってみましたが、これだけズレがあると発送荷物のサイズを測るには適していないですね。
個人的に「計測器」アプリが活躍するシーンというのは、
- メジャーでは測りにくい場所
- 不動産物件の下見のときの部屋の広さ
- 寸法を測って写真に残すことができる
という場合かと思います。
特に便利だなと思ったのは、「計測器」アプリで測定した寸法をそのままスクリーンショットを撮って残しておくことができるところです。
マンションやアパートの下見をしたときに、間取りと部屋の広さを写真と一緒に保存できるのは後々役立ちそうです。
- iOS12からiPhoneで寸法が測れる「計測器」アプリが使えるようになった
- 精度はそれほど高くはないけど、写真に残せるのは便利
- 自分の身長とか測ってみると面白いかも